おばけ |
まんず、はぁ |
おばけは実在するんだろうか。 科学者に言わせると、おばけが実在するものとして検証する前に、実在の証拠となるべきものが無いと検証に踏み切れないと謂わんばかりである。 世には体験談やら写真やら、実在の証拠となるものが溢れている。が、科学者がそれを見たとしても、幾らでも難癖を付ける余地はあるのだろう。 併し実在を思わせる様な観測結果も無く、勿論証拠も無い存在の実在の有無を検証している例は、科学の場にも有るんではないか。 例えば、光より速いものは無いが、若しあったとしたら? 証拠が無いから検証しないのではなく、特におばけ等は実在する様に見える観測結果(おばけ写真とか)があるのだから、そういうデータを元におばけの性質を検証してみたらどうなのだろう。 で、結果的に「おばけはこういう性質の物質である。」という仮定が出来れば、「じゃあ斯様斯様の装置で検出可能なんじゃないか。」という様な試みも出来ようというもの。 いい加減な推測になるかも知れないが、私も爰で推測を交えながら其の性質を検証してみよう。 では、以下に例を挙げ乍ら、其処からどんな性質が推定出来るかを考えてみよう・・・というか、私の推定じゃ信頼性に大いに乏しいので、読者諸兄が勝手に推定して下さい。 |
ケース1 |
金縛りに遭うと、体の上に人間が覆い被さって来る様な感じがして、動きが取れなくなる。
実際おばけに重量があるのか。 いずれにしろ死ぬ前と後の重量差は微々たるものであろうに、人間が乗っかってきた様な重みを感じるという事は、おばけは死後に何かから(空気中から?)質量を得て(植物は空気中の炭素を自分の体に固定する。或る種の細菌は空気中の窒素を固定する。併しおばけは瞬間的にそれを行うのか?然も植物は太陽光から気体を固定化するエネルギーを得ているが、おばけは何からエネルギーを得ているのだろう?)自分の重量を変えているのだろうか。 若しくは、おばけは人間が重みを感じる様に脳に働きかけているのか。 だとすれば、おばけは脳神経学に詳しいのだろうか。 或いは、我々が力学を知らなくても経験的に、たとえばシャベルを土に刺して、柄を押し下げると土が持ち上がるのを知っているのと同じ様に、おばけ自身、原理は判らぬ乍ら、無意識に脳を操作出来るのだろうか。 この章のまとめ |
ケース2 |
勝手にTVが点いたり消えたり、ラジコンカーが動いたり、家具が動き、果ては皿が飛びまわる。
家具や皿を動かせるとすれば、人間を突き飛ばしたり、頚動脈を締め付けて殺す事だって出来そうだ。 おばけの能力差だろうか。第一おばけの能力差というものがあるのだろうか? TVやラジコンカーが動くからには、それを動かすおばけが電気や電波を出す性質を持っているからか。 電気や電波を出せる最低限の条件とは何だろう?(人間の様な生物は電気信号で動く。神経を電流が通れば、神経の周囲に電界と磁界が生じ(?)すると電磁波も発生する(?)。かどうか知らないが、尠なくとも体温がある以上赤外線くらいは出ていよう。) 物を動かす為の圧力を出せる最低限の条件とは何だろう? 電化製品が勝手に作動する原因として、偶発的にその付近に起こった規則性の無い電波なども考えられるそうである。 おばけが電波を出しているとして、それは無茶苦茶に電波を発しているのか、或いは、「こう動かそう」と意図して発しているのか。 意図して発しているとすれば、どの周波数で電波(光を含む)を発するとラジコンカーが動き、TVがON・OFFするという事を知らずしては叶わず。 TVやヴィデオのリモコンは、電機屋で各メーカー対応の物が売られている。 「各メーカー対応」のリモコンは、使用する前に、取説に書いてあるメーカーコード表に従って、例えばソニーのTVをコントロールしたいならコード07を・・・という様にコードを入力する事で、周波数を設定しなくてはならない。 おばけはそれを自力で解読しているのだろうか。 生前、子供の頃から勉強もせず、大人になっても飲む・打つ・買うの三拍子。 この章のまとめ |
ケース3 |
おばけが写真に写った。或いは、カメラのファインダーを覗くと見えるが、肉眼では見えない。
夜に写真を撮ったら妙な光が写り込んでいて、誰かに「是はおばけです。」と断定されたとしよう。(誰に!) 昼間に写真を撮ったら、宙に浮いているおっさんの顔が写った。然も、他の被写体と較べても、おっさんの顔の凹凸がつくる影の方向は、太陽の位置からして正しい方向へと落とされている。 其の上、髪は黒。肌はちゃんと肌色である。 物質の中の電子は、自分の動くエネルギーを得るために、光から特定の波長の色だけを選択して吸収し、残りは反射するのだそうだ。 顔だけのおっさんの皮膚も髪も、それを構成している原子の中では、電子が一生懸命そうした作業をしているのだろうか。 扨、そうした「おっさん」やなんかも、ファインダーを通して見ると、亦は写真を現像してみると見えるのだが、肉眼では見えない(場合がある)のはどうしてか。 自然界で確認されている、例えば気温や湿度や距離や、何らかの大気の状態で起こるそういう現象はあるのだろうか。 レンズを通して見た時に見える場合を考えよう。 次にヴィデオに写ったとか、写真に写ったとかいうケースを考えてみる。 此の疑問は次項にも関連する。 この章のまとめ |
ケース4 |
自分は何も見えないのに、隣の人間が、「あ、あそこにおばけが居る。」と言った。
何故人によって、或いは場合によって見えたり見えなかったりするんだろう。 しかもおばけの色迄判別可能な場合もあるという。 人間は視神経から入ってきた光の波長の情報を脳で処理して色に直す。 或いは唯の幻覚なんだろうか。 瀕死の人間は能くおばけが見えるとか云う。 例えばそうした状態にある人が、
「其処に赤い服を着た人物が居る。」 是は一体何を意味するのか。 色が見えるという事は、光源からの光が物体に当たって反射し、其の光が眼球に到達するという事だ。 実際は見えないのだが、おばけが脳に働きかけているだけだとしよう。 映像で目から情報を入力せず、脳へ直接そういう情報を流すとしたら、0と1(ON/OFFでもいい(?))の羅列を流し込むしか無い様な気がするが、そんな複雑な言語を、どうしておばけは知っているんだろう? 脳が初めて何かを認知する時、例えばリンゴという果物の名前や色や香りを、一つの対象に関する情報として脳内で纏め上げるプロセスは、全人類共通なのだろうか? これは次項にも関連する。 この章のまとめ |
ケース5 |
おばけに心の中を読まれた。
以下は二例共稲川淳二氏の咄であったと記憶するが、 A、或る女性が金縛りに遭った。すると耳元で普通の声量で、 コンピュータ通信の内容を傍受する方法として、コンピュータ本体から出る電磁波を捉え、解析して内容を知るという技術があるらしい。 人間の思考が電気信号であるなら、微弱ながら脳の周辺には電気信号に伴う電磁波が発生している(のかな?どうなんでしょう?)。 電磁波が見えたところで、それを単なる「光の模様」ではなしに、人間の思考=言語として理解しなければならないが、人間の思考に伴って頭の周囲に発生する電磁波は、おばけにとっては、我々が文章を読む様に、言語として認識できるものなのだろうか? 外国人のおばけが日本人の頭の周囲の電磁波を見たら、果たして読解する事は可能だろうか? 人間に見えない周波数帯の光迄、おばけには見えるのだとすると、この事はおばけ当人が人前に現れたり、写真やヴィデオに写ったり写らなかったりする事と関係があるのかも知れない。 おばけが自分で視覚出来る光の周波数帯云々では無しに、おばけ自体を構成するものが、普通は人間の肉眼では見えないが、写真などには写る波長の光を出しているとか? 「葉隠」に興味深い逸話が載っている。 三の御丸にて密通仕り候者御詮議の上、男女共に御殺しなされ候。 「成る程、何時まででも幽霊になって居るがよいわ!がっはっは。」 仮に私の推測通りだったとして、「さてさて嬉しい事よ」と口で言っている本心では、「大して嬉しゅうも無いが、茲は一つ策略に引っ掛けてやろうかの。」と思っていたとすると、何故幽霊達は其の本心を・・・つまりは頭の周囲の電磁波を・・・読み取れなかったのだろう。 さんざ御女中衆をびびらせたので、「この辺で」と妥協したのか? この章のまとめ |
ケース6 |
おばけが、死んだ時の服装で現れた。または、死んだ時と違う、普段着で現れた。
こういう二通りの目撃談があるという事は、結構好き勝手な格好で登場出来るものなのだろう。(其の上、「オーブ」などと言われる「光球」になって現れる事もあるというから、その気になれば「ガンダム」とか「サリーちゃん」の形もとれるのではなかろうか?挙句にエルヴィス・プレスリーの格好などで現れられたら、本人のおばけなのか他人なのかの判別がつかず、余計に話がややこしくなってしまう。) どうやって衣装替えをしているのだろう? だとしたらまさに「文明要らず」と言おうか、又はエネルギーを物質化するテクノロジーを有しているという意味に於いては「スタートレック」を地で行っていると言おうか・・。 或いは是も、脳に直接、服を着た自分の姿の映像信号を送っているだけなのか。 今迄の話を纏めると、 すると、気体なのか何なのか知らないが、おばけの体は「見えないくらい体の構成単位同士の密度が小さい。」のか。 我々の体は、ギュウギュウに分子が詰め込まれているから、足を動かそうと思えば即座に信号が足に伝わって動かす事が出来る。 |
ケース7 |
おばけが目の前に現れた。すると、おばけと対面している自分の背後にあった椅子やテーブルが、ガタンと音を立てた。
こう言う事である。或る部屋のドアのある壁と、窓のある壁は対面している。 おばけが前項で言った様なバランバランの状態でやって来て、姿を現す際には実際に固体にならず、人間の脳に自分の映像を見せているだけだとすると、おばけは部屋中に拡散した状態で、何時でも何処のでも部屋の中にある物を動かす事が出来よう。 箱の中に鼠を入れて、人間がそれを上から眺め乍ら箱の内側に手を突っ込んで、箱の各面を叩いたとしたら、箱の内側のどの面にも音を立てる事が出来、あっちゃこっちゃから音をさせて鼠を驚かすのは容易い。 同じだとしても、おばけが人間を「驚かそう」などという考えを持っているというのも、なんかケチ臭い。 次に、ドアの前に現れたおばけが、実際に固体化したものであるなら、もっとケチ臭い事になる。 通常、自分の体は「見えないくらい」希薄な状態であるのを、わざわざドアの前に体を凝縮して実体化したのである。 ところが人間側から見ると、おばけはなんのモーションも起こしていないのに、突然背後の椅子や何かが音を発するので、驚吃仰天という事になる。 考えられるのは、おばけが椅子を動かす際に伸ばした「自分の体の一部」は、御丁寧にも一度凝縮・実体化した体を解いて、目の前の人間に見えない様に、再度希薄な状態に戻しているという事だ。 何故そんな事をするのだろう? |
ケース8 |
東幹久が言っていたが、子供の頃、オッサンの顔だけが彼の居る方向に向かって来たのだそうだ。 彼は手近に有った殺虫剤のスプレー缶をとり、オッサンの顔に振りかけた。するとオッサンは顔を歪めて上空に昇っていって消えたという。 この場合、スプレー缶から噴射された「何」が効いたのだろうか。 |
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ケース9 |
廃墟となった病院で肝試しがてらヴィデオ撮影をしていたら、用務員態の小父さんが出てきて、「何しに来たの?」というので、慌てて「あ、はい。すみません・・。」と答えながら俯いて、もう一度頭を上げると、其処にはもう既に小父さんの姿が無かった。 ヴィデオには小父さんの姿こそ映っていないものの、其の声は録音されていた。 これは「本当にあった呪いのビデオ」というシリーズに入っていた、視聴者投稿ヴィデオである。 ヴィデオでは、「怖いから帰ろう。」と皆で帰りかけた時に、先頭の人物が「あ、やばい。」と、小父さんの出現を匂わす。 ヴィデオに小父さんが写っていない以上、本物である証拠は無い。 併し是が本当の話だったとしたら、小父さんは我々に色々な事を教えて呉れるのではないか。 @、姿は見えないが、常に(誰かが来たり)周邊の状況に気を配っている。 A、希薄な体が「実体化」といえる迄凝縮する時のエネルギーは如何程か。それが半端な量のエネルギーではないとしたら、そんなエネルギーをどっから貰ってるのか。 B、ヴィデオに録音された声。 又、実際に空気を振動させている訳ではなく、人間の耳に聞こえたのは、小父さんが脳に直接信号を送り込んだもので、ヴィデオに録音されたのは、ヴィデオの磁気テープ乃至はデジタルテープに直接信号を送り込んだものであるとしたら、先にも書いた様に、脳が処理するタイプの電気信号を直接送信しなければならないのは無論の事、同時にヴィデオの種類がアナログかデジタルかを判断して信号を送り込まねばならない。 更に、ヴィデオではこれで終いだが、其の後の調査で、この小父さんは結核で亡くなった方だという事が判明しているので、例えば後日談として、撮影に関わった誰かが其の後結核を発症した等という事があったとしよう。 そして若しそんな事実があったとしたら、是も亦興味深い話である。 それとも、空気中に微量に存在する(かどうか知らないが)結核菌を、小父さんは目敏く見つけ、然もそれを増殖させ、撮影者に感染させる能力を身につけたのだろうか。 小父さんが普段姿を見せないのは、肉眼で見えない様な形態をとっているからとみるのが妥当かと思うが、それは尠なくとも、細胞以上の大きさで待機していないと、結核菌の胞子なり菌なりを保管し得まい。 「細胞以上の大きさ」が、小父さんの常の状態なのか、必要に応じて其の大きさをとっているのか。 |
謎・1 |
最初に書いた様に、鼠が生きている時と死んだ後の体重差を比較する検証がなされたが、其の結果体重に差が生じなかったので、 「おばけは物質でもエネルギーでもない。」 という事が言われ出したのだという。 (この検証が行われたのは、慥か1900年代初頭であった。あやふやな記憶で御免為さい。すると単純に天秤かなんかで量ったのだろうから、アバウトな結果しか出ないんじゃなかろうか?) さて、例えば60年前に死んだ人のおばけが現れたとしよう。 地球の自転速度は忘れたが(自分で調べて下さい。)、赤道付近では音速を大きく上回る様な、かなりなスピード(てきとー)である。 地球がそんなえらいスピードで、然も複雑な動きをしているのに、人間が抛り出されないのは言う迄も無く、重力と慣性が働く為である。 さて、こっからがよくわからないのだが、質量の無いものにも慣性は働くのだろうか?(物理専攻の大学生曰く、質量の無い物には慣性は働かないのだそうだ) おばけが物質でもエネルギーでも無いとしたら、質量もあるまい。 況して、おばけと地球の双方に重力が働かないとすれば、猶更おばけは地球にへばり付いていなくてもよくなる訳だ。 であるとしたら、三時間前に亡くなった人のおばけは、三時間後の今、とんでもない遠方に飛び去ってしまっている(例えば日本の○県○市○町123-4に在る家の、茶の間の中心という一点を考えてみると、此の一点はビッグバンの勢いで宇宙の中心から外側に向かって移動していながら、地球の自転に由る回転運動もしながら、太陽の周りを公転しながら、銀河中心を周回しながら、アンドロメダ星雲の方向に移動している。茶の間の中心の辿った軌道を線でなぞったら、一体どんな線が浮かび上がるだろう。とてもではないが、三時間前に居た座標・・・宇宙空間内の一点・・・を割り出すのは簡単な仕事ではなさそうだ。)事にはならないか? ニュートリノ(中性微子)という素粒子がある(これもどんなもんだか失念。)が、こいつははじめ質量を持たないと思われていたらしい。 が、現におばけは我々の住む天体の運動にくっ付いて来ている。 |
謎・2 |
例えば別の恒星系の、地球に似た環境の惑星に一人きりで調査に赴いたとする。 夜になって、宇宙船の窓から真っ暗な風景を見たら、やっぱり薄気味悪いだろう。 その調査員は、「おばけが出そうだ。」と思ったとしよう。 「万一」現れたとしたら、どういう状況で現れたのか。例えば地球生物のおばけが、其処迄追ってくるという事は考えられないだろうか? 生まれも育ちも東京のAさんがハワイに行って、海に入ろうとしたら、東京で死にかけているAさんの御爺さんの生霊が出てきて、「海は危険だからよせ。」といった。 という様な話は有り勝ちである。 おばけに「宇宙戦艦ヤマト」ばりの、空間を捻じ曲げるワープ能力があるなら、十光年先の惑星だろうが二十光年先の衛星だろうがすぐなのだろう。 もし、「ヤマト」ばりのワープ能力を持たず、唯単に「超スピード」で移動するとしたら、目的の天体に行く前に、先にも触れた様に、地球の重力圏からの脱出という難関が俟っている。(重力は無限に遠方に届くと言うから、重力圏という表現はおかしいかも?) 宇宙ロケットが月にでも行こうとする時、あれだけのロケット燃料を消費して尚、真っ直ぐに上昇しても、其の儘月へは行けず、落下してしまうという。ある程度上昇したら、一度地球の周回軌道上をグルッと回って、遠心力を利用して重力圏を抜ける。 だがロケットがそうしなければならないのは、質量が大きいからであるかも知れない。私は詳しく分からない。 水の分子や赤外線が宇宙空間に放出されるなら、おばけも宇宙空間に出られるのかも知れない。(地球の重力を振り切っても、太陽の重力の影響は受けないのかな?太陽に落ちてゆくなんて事もあったりして?この辺り、「宇宙速度」で検索してみると、また視点が変わるかも?) ということであれば、件の惑星で、一人きりの調査員がおばけの影に怯えるのも故無しとしない。 さて、これを逆に考えると、他の天体のおばけが地球に来訪する可能性も出てくる。 確かに心霊写真などに訳のわからないものが写り込んでいる場合もある。が、霊能者がそういった写真を分析してみると、必ずと言っていい程、「狐だ」とか「人間の霊が姿を変えたものだ」とか、少し気の利いたものでも「龍だ」などという判定になっている。 「地球外生物のおばけだ」という判定が為される事は皆無だといってよいのではなかろうか。 それとも、他の天体のおばけが、仮に秒速30万kmの速度でブッ飛ばして来ても、未だに地球に到達出来ない距離から向かっているだけなのだろうか。 尤も、広い宇宙空間の中で、何億光年、何十億光年の彼方からやって来るおばけが、偶然に地球に接触する確率は低いだろうけれど。 |
謎・3 |
部下の大学時代の先生で、「自分は霊能力があって、幽霊を自在に操れる。」と豪語する人物が居たという。
また、TVに出ていた霊能者が、「水場などは霊が好む」とか言っていた。 霊能者が、おばけの好む場所を知っているのは観察結果からだろうか。 大学教授がおばけを操り、霊能者がおばけに質問できるなら、私がこれ迄書いてきた様な事を、質問としてぶつけてみてもよいのではないか。 |
謎・4 |
よく、タクシー運転手が車を走らせていると、前方に女の客が手を挙げているので、停まって乗せ、再び車を走らせて暫くすると客が掻き消えていたとか、消えているならまだしも、ルームミラーで後部座席を確認したら客の姿が写っていないのに気付いてしまったなどという事がある様だが、こうなってしまうと最悪である。 後部座席の客は、こちらがその正体に気付いた事を知らずに澄まして乗っているんだから、これは怕い。 そうした際、いっそ大声で賛美歌を歌ってみてはどうだろうか? カトリックの悪魔祓いを扱った本などを見ると、悪魔は聖画や聖遺物(聖人の遺物)、聖水、十字架、賛美歌などを嫌がるそうである。 先にも書いた様に、おばけは電気機器の構造に詳しそうだから、カーオーディオなどで賛美歌をかけても、電源をオフされてしまう可能性が有る。 おばけを追い払う爲に、素人が密教の真言などを唱えると、おばけは却って怒るそうである。 二、三人が同乗していれば猶の事よかろう。 「日本人のおばけに賛美歌が効くかい!」 こうした言葉なり歌なりが外国のおばけの体を傷付けるのであれば、同じ事をしても日本のおばけの体にだけは何事も無いというのも考え難い。 よく「霊能者によって言う事が違う」等と言う指摘があるが、この様に宗教から運命論から占星術から、何から何迄言う事は違うけれど、全て本当の事であるという前提で考えていくと、全部の話を無理矢理関連付けて考えていかねばならなくなる。 そう成って来ると、あの宗教は嘘で、この宗教はホント。などという判断は、新興宗教やら出鱈目な出自がはっきりしている宗教の場合を除いて、簡単には出来まい。 例えば、豪壮な宮殿に夜毎現れては、嘗ての栄華を思い起こして咽び泣くマリー・アントワネットに、道士が北斗を踏んで呪文を唱えながら、桃の木剣を突き刺しても効く筈である。 夜中に居間を通りかかったミヒャエルが、居間のピアノをえらい勢いで弾いているベートーベンを見て恐怖にかられても、祈念すれば斉天大聖(孫悟空)が現れ、「妖怪(やおくゎい)!」と一喝、如意棒をベートーベンの頭に叩きつけて肉塊にしてしまうかも知れない。 併し、ケース2で書いた「タイタニック呪い沈没説」の様な場合を考える時、守護霊という概念を無視して考えれば話は簡単だが、守護霊を併せ考えると、話の辻褄を合わせるのに苦労する様になる。 タイタニックのこの説は、一人の人間が何かを船内に持ち込んだ爲に呪いを受けたのだという。 |
謎・5 |
TVを見て居たら、何やら霊現象が頻繁に起きる店屋が在るらしく、霊能者に頼んで観て貰って居た。
店内を一通り観た霊能者曰く、 TVに映って居た室内の様子では、所謂「死んだ物」が、例えば壁一面を覆い尽くして居るとか云う程飾ってあった訳では無い。 建物の建材に木や石油系の材料が使われていても、エライ事だ。 去り乍ら、実際にそういった現象が多発すると云う報告は余り耳にしない。 石油化学製品の様に、元の生物の原型を留めない程加工してしまうと、夫れは最早、おばけにとって「死んだ物」では無くなってしまうからだろうか? 若し霊能者に此の質問をぶつけたら、こんな風に答えるだろうか? |
謎・6 |
或る実話(らしき物)が有る。 其の儘此処に紹介して祟られても嫌なので、事件の顛末はおおまかに紹介するに留めるが、先ずはこんな話だという事を知って置いて戴き度い。 Aという人が居て、Bという人を嫌っていた。 さあ疑問が幾つか生じる。 A呪術師だったとしたら、何ゆえ神道の神など祀るのか。 B上では触れなかったが、どうやら件の巫女は、当該神を祀っていたが爲に、其の呪力とも云うべきものをパワフルに操れたといった様な表現がある。されば、呪詛に力を貸す様な神である。其の神を祀った神社の空気が清浄であり、結局の処、其の空気が悪霊退散に貢献するとは、そも如何なる理屈であろうか。 C普通の人間が呪詛などを行うのは、遠隔状態で相手に被害を与えたいからであろう。では其の時、彼我(被害者と加害者)の間にはどんな力が働いているのだろうか。 D相手が呪術を使うから霊能者では歯が立たない。したれば、 E不動明王は大日如来の化身であるという。ならば不動明王に吩い付ける前に、大日如来に吩い付けた方が早いと思うのは素人の浅はかさだろうか。 F霊能者の背後霊であった僧侶は当然仏門であった筈。それが何ゆえBを救うに神社を指定したのか。 G清浄というのは「塵も雑菌も無い状態」の事だろうか。 |
謎・7 |
嘗てTVによく出ていた霊能者が色々言っていた。 或るサイトを参考にして考えてみると、おばけの体を1g。ほんの1gを体内で完全消滅させたら、其のエネルギーは約90、000、000、000、000J。カロリーの単位に直せば21510000000kcal。石油の通常燃焼で考えると、実に2000tの石油が燃えたのと同じ程度のエネルギーが発生するという。 |
謎・8 |
おばけが実在するなら、この広大な宇宙空間の中で我々地球生物だけが唯一の生命体であるとは考え難い様に、他の天体の文明にもおばけは居るのではないだろうか。
そうだとすると、他の天体の生命体も、死んでおばけになったら、あの世に行くのだろう。 併し、擬死体験をした者の中に、三途の川の向こう側に、「体長1メートル前後、巨大な頭部と目を持ち、銀色の皮膚をした生物」を見た者が居ないのは何故だろう。 そうした場合に三途の川の対岸に現れるおばけは、擬死体験者の身内である場合が多いからである。と、超常現象研究家は説明するかも知れない。 併し、必ずしも身内が出迎えに来なかったケースがあったとしたらどうだろう。 我々の住む銀河系には、太陽の様な恒星が数千億個あるという。 太陽系に於ける地球の様な、生命体が発生可能な天体を持つ恒星系が、我々の銀河内の全ての恒星系の中の、例えば100個に1個あったとしよう。 それらの生命体が、各々に違った環境に適応して進化し、個々の種の外観がどれひとつとっても同じではないとすると、その外観の種類は一体何種になる事か。 そう考えると、三途の川の対岸に出迎えに来た者が、偶々「体長1メートル前後、巨大な頭部と目を持ち、銀色の皮膚をした生物」である確率は、物凄く低くなってしまうだろうから、擬死体験者がそいつらに御目にかからないのも蓋し当然か。 となれば、逆に人間型の生物が出迎えに来る確率も同様に低いものとなろうものを、然るに擬死体験者を出迎えるのは必ずヒューマノイドであるのは何故だろうか。 と、いう訳で、話が段々脱線してきたので、この辺で止めておこう。 |
と思ったが、追加 |
真偽の入り混じるこういう話を全て信じ、まともに考えてみた時、Aという事例ではこんな性質が推測出来るが、Bという事例では全くAの推測とは反対の性質を示す・・・という様に、矛盾が生じてしまう・・・という様なコンセプト。或いは、よしそれが互いに矛盾した結果を齎さないなら、それこそこういう現象の原因を解明する何かの糸口にでもなれば・・・というコンセプトで書き始めたのだが、単なる個人的な疑問の羅列になってしまった。
が、最後に。 科学者の大半・・というか、メディアに出てくる科学者の大半が、おばけは存在しないと主張する根拠は何だろうか。 上で見てきた様に、一口に「おばけの引き起こす現象」と言っても、それらは(時には想像もしなかった様な。或いは、現象同士で互いに矛盾する性質を示したり。)様々な形となって起こるので、単純に「根拠はこれ」とは言えず、様々な現象のいちいちに反論がある事だろう。 おばけの体は、それを構成する(おばけとしての性質を最小限保証するだけの機能を備えた)最小単位同士が、かなり希薄な状態で空間中に拡散しているのではないかと上で述べたが、これは必ずしも新しい着想とも言えないんじゃないかと思う。 この、「気体の様な」というイメージにも、反論する科学者は多いかも知れない。 併し、その前に、「気体の様なものが意思を持って行動する」という点に疑問を抱くのが順序であろう。 そんな性質を持った生物は、我々の周りを見回しても存在しない。故にそういう生物が「居る」とは言えない。 この問題を考証出来るのは、物理学者だろうか?生化学者だろうか?分子生物学者だろうか? 或いは、既知の(細胞がギッチリ詰まった)生物に関する知識しか持たない生物学者が、「離れた構成単位同士の間で、情報の伝達をする生物は存在し得ない」と言えるのだろうか。 恐らく、様々な分野の専門家が共同で研究しなければ、答えに近付く事は出来ないんじゃないだろうか。 自然科学は実験によって理論を立証しなければならないという。 素人の浅はかな考えで恐縮だが、現在は無理であろうが例えば、遠い未来にテクノロジーが高度に発達したとして、「細胞そっくり」の外観や機能を持つ極小のロボットを作り(現在でもナノテクノロジーを使って、量子コンピューターなる極小のコンピューターを作る研究もされているという。そうした技術を応用出来ないか?)、神経細胞の様な働きをする様にプログラムしておく。 殆ど煙か水蒸気程度迄互いに距離を置いて、生物の様に細胞間での情報の伝達が可能であれば、そうした生物の存在の可能性は各段に上がるのではないか。 上手くいけば、「細胞ロボ」をおばけと同じ様に振舞わせ、おばけの機能をシミュレイト出来るかも知れない。更には、空気中に放っておばけを見つける。捕獲するなどの仕事をさせられたりして。 と簡単に書いたが、それを実現させるのには諸問題が山積になろうと思われる。 普通、細胞が互いに密着した状態でないと情報の伝達が出来ないものなのだとしたら、距離を隔てて情報の遣り取りをする爲には、発生させるエネルギーの出力アップの爲に細胞内の代謝のシステムをいじくるとか、なにがしかの進化が必要かと思われるが、おばけが自然の進化でそういった機能を身に付けたとしたら、そうなった理由は細胞の環境への適応力であったり、自然の放射線からの被爆による突然変異であったりするであろう。 一見細胞ロボの動きは、おばけの動きと似ているかも知れないが、細胞ロボがそういった(そんな様な)機能を身に付ける事が出来た経緯は、本物のおばけの細胞が進化した経緯とは似ても似つかない経緯を辿っているのだろうし、実際、細胞ロボが変身したり、物を動かしたり、ウィジャー盤で人情味のある話をしたりする事が出来ないならば、おばけと同じ進化の過程を辿ったとは明らかに言えない訳である。(出来たとしても、その根本の原理が同じだと、どうして言えよう。) 其の前に、おばけを構成する最小単位が「細胞」であるという仮定が間違っているかも知れない。 何らかの分子の集合体の状態で浮遊しているのかも知れないし、原子以下の状態(なんて事が実際あるのか?直ぐに他の原子と結合してしまうんじゃなかったっけ??空気中のネオンなんてのは、あれは原子の状態で浮んでるんだったかな?)で浮遊しているのかも知れない。 果たして其の状態(分子や原子以下の状態)で、互いに信号の遣り取りが出来て、且つ随意に行動出来るのか。 |
「おばけ」の番外編はコチラ
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