武家の作法 |
武士たるには、其の作法も知っておかねばならない。 |
小笠原流諸礼 |
ここで採り上げる作法のネタ本は、「小笠原流」の礼法本であるが、それを書く前にちろっと目次の様な箇所を見てみるに、 「刀清取り渡しの事」 「弓の清取り渡しの事」 等から始まり、 「四季裃の事」 「白無垢浅黄無垢の事」 等、衣服の事、 「月(?)見物」 「立花見物の事」 「刀脇差見物の事」 「毬を見物する事」 見物の仕方に迄話が及び、 「生け花の事」 「濃い茶の事」 「屏風の立て様」 一般的な作法があるかと思えば、 「本菓子の事」 「茶菓子の事」 「干菓子の事」 と、茶の作法を想像させる語句が並んだかと思わせておいて、 「本菓子喰うべき事」 「飯喰い様類(?)の事」 「ぬ○(?)麦冷麦の事」 「饅頭を喰うべき事」 「粽(ちまき)喰うべき次第」 「田楽など喰う次第」 「瓜のむきよう」 「柿のむきよう」 と、やたら食い物の話が多いのである。 尤も表紙に「童子専用増補絵入」とあるので、子供用であるのだろうから仕方がないかもしれないが、それにしても「裃の着方」「刀や鎗の渡し様」迄教えておいて、今更「まんじゅうの食い方」も無いような気もさせる。 |